2009年3月18日水曜日

ニール・ゲイマンが Colbert Report に出演

3月16日放送のThe Colbert Reportにニール・ゲイマンがゲスト出演していました。
その時の映像がこちらでご覧いただけます。楽しそうですね。

2009年3月9日月曜日

3月7と8日ブログより(訃報)

先日ニール・ゲイマンのお父様が他界されたそうです。
ニールに連絡が入った日はニューヨークのBooks of Wonderという書店でサイン会が予定されていました。お断りしようかとも思ったらしいのですが、沢山の方が待っているということが分かっていたので、断らずに予定を全て続行したそうです。
ニール曰く、「おかげで違うことに集中できた。心地よいペースでサインをしながら優しい人々に触れることで耐えられた。」

3月9日から一家と共にイギリスの実家へ向かわれるそうです。

ご冥福をお祈りいたします。

2009年3月4日水曜日

Blueberry Girl (English)

3月10日発売予定「ブルーベリー・ガール」のトレーラー。
制作:Brady Hall
絵:Charles Vess
ナレーション:Neil Gaiman

ちなみに「クレージー・ヘアー」の絵本版(英語)は5月26日発売予定です。

2009年2月28日土曜日

ニール・ゲイマン著作リスト

ニール・ゲイマンの代表作『アメリカン・ゴッズ』の翻訳が2月27日にようやく出版されました。
いい機会ですので、ゲイマンの著作リストと日本語で読める作品をリストにまとめてみました。

ニール・ゲイマンの仕事は、グラフィック・ノベル、コミックス原作、小説、アンソロジーの編纂、ノンフィクション、映画脚本と多岐に渡っており、完全な著作リストを作ろうとすると煩雑なものになってしまいます。

そこで今回はゲイマンの主だった小説作品と、グラフィックノベル分野での代表作「サンドマン」シリーズのみを紹介し、翻訳本の書誌情報も併せて記載しています。

(もっと詳しい著作リストを御覧になりたい方はこちらのサイトでどうぞ。
http://www.fantasticfiction.co.uk/g/neil-gaiman/)

【小説】
Good Omens (1990) (with Terry Pratchett)
長編
『グッド・オーメンズ』(金原瑞人/石田文子・訳、角川書店)2007年3月刊

Neverwhere (1996)
『ネバーウェア』(柳下毅一郎・訳、インターブックス)2001年7月刊

Stardust (1997)
中篇
『スターダスト』(金原瑞人/野沢佳織・訳、角川書店)2007年9月刊
・マシュー・ヴォーン監督が映画化。2007年公開。

Smoke and Mirrors: Short Fictions and Illusions (1998)
短編集

American Gods (2000)
長編
『アメリカン・ゴッズ』(金原瑞人/野沢佳織・訳、角川書店)2009年2月刊

Coraline (2002)
ジュヴナイル長編
『コララインとボタンの魔女』(金原瑞人/中村浩美・訳、角川書店)2003年6月刊
・ヘンリー・セリック監督がストップモーション3Dアニメとして映画化。2009年2月公開。

Anansi Boys (2005) Novel
長編
『アナンシの血脈』(金原瑞人・訳、角川書店)2006年12月刊

Fragile Things: Short Fictions And Wonders (2006)
短編集

M Is for Magic (2007)
短編集

The Graveyard Book (2008)
ジュヴナイル長編
・2009 Newbery Medal を受賞。
・ニール・ジョーダン監督による映画化が決定している。


これから予定されている本(ウィキペディア情報)
・中国を旅した時の記録、並びに中国の様々な神話体系についてのノンフィクション。
・2005年のAnansi Boys以来となる、大人向けの小説。
・CoralineやThe Graveyard Bookに連なる、大人も子供も楽しめる作品。
・"The Dream Catchers"というタイトルが予告されているノンフィクション。

【Sandmanシリーズ】

1. Preludes and Nocturnes (1991)
『サンドマン(1)』(海法紀光・訳、インターブックス)1998年4月刊

2. The Doll's House (1990)
『サンドマン(2)』(海法紀光・訳、インターブックス)1998年6月刊

3. Dream Country (1991)
『サンドマン(3)』(海法紀光・訳、インターブックス)1998年8月刊

4. Season of Mists (1992)
『サンドマン(4)』(海法紀光・訳、インターブックス)1998年11月刊

5. A Game of You (1993)
『サンドマン(5)』(海法紀光・訳、インターブックス)1999年6月刊

6. Fables and Reflections (1994)

7. The Brief Lives (1994)

8. World's End (1995)

9. The Kindly Ones (1996)

10. The Wake (1997)

11. The Dream Hunters (1999) (with Amano Yoshitaka)
『サンドマン -夢の狩人-ドリームハンター』(夢枕獏・訳、天野喜孝・画、インターブックス)2000年10月刊

12. Endless Nights (2003)

2009年2月26日木曜日

Neil Gaimanナレーション グレーヴヤード・ブックのトレーラー

The Graveyard Bookのトレーラーが出来たようです…映画でなく、本のトレーラーってめずらしいですね。


            

2009年2月25日水曜日

"Little Brother" by Cory Doctorow

2007年12月に投稿された、Cory Doctorow著"Little Brother"の書評をお届けします。
何で今頃……? と尋ねられたら、「今読んでるところだから」とお答えするしかありません。

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2007年12月の投稿

たった今、コリイ・ドクトロウの"Little Brother"を読み終えたところ。

僕はコリイの書く小説が好きで、短編集の推薦文を書いたこともある。でも今回の小説は、コリイのノン・フィクションだけが与えてくれる喜びを味わわせてくれるものだった。

というのも、コリイという奴は根っからの「教えたがり屋」だから。世の中で一体何が起こっているのか、何が起こっているように自分が感じるているかという ことを、周りの人たちにしゃべらずにはおれない。そして、一度「教えたがり屋」の物の見方を身につけてしまうと、二度と以前のように物事を見ることが出来 なくなってしまう。

ダグラス・アダムスはその一人だった。ブルース・スターリングは時々、ウィリアム・ギブソンもそうだな。彼らは会話の時に一番その能力を発揮する。そして フィクションよりもノン・フィクションにおいて。Malcolm Gladwellはノンフィクションでそれが出来る。(僕は彼に会ったことはないから、実際に話したときにどうかはわからない。コリイやスターリングやギ ブソンとは、直接話すのが一番だ)。

"Little Brother"は、ヤング・アダルト小説で、ハインラインのジュヴナイルに一番近いように思う。(これ誉め言葉だよ。ハインラインが子供向けに書いた本 の大部分は、ほんとに素晴らしいんだ。なんでわざわざこんなこと書くかと言うと、世の中にはハインラインを読んだことがない人、大人向けに書かれたひどい 本しか読んでいない人がいるからだ。読んでか読まないでか知らないけどハインラインとは思想的に相容れないという人もいる。彼のジュヴナイルのすごさを ちっともわかっていないんだな。)

"Little Brother"の大部分はよく出来ている。政治的論戦であり、プライバシーと情報についての小論文であり、ハッキングとクラッキングと政治についての小 論文でもある。近未来のアメリカを舞台にしたテロの物語であり、17歳の少年マーカスと暴走する国家安全保障局との対決の物語だ。

正直であること、逃げ出さないことについての、そして賢さと愚かさについての物語。この本には、思わず応援したくなる瞬間、我が意を得たりと膝を打つ瞬間、自分は年を取ったなと感じる瞬間がある。

ただし完璧な作品とは言えない。コリイが出してくる悪人は、色んな意味で悪すぎるんだ。主人公のマーカスが議論で相手をグゥの音も出ないほど打ち負かすシーンには喝采を送 りたくなるけど、やりすぎるのはどうもね。イデオロギーに関わる議論の時は、対立する意見を持ちながらも一定の見識を持った相手を登場させてもら いたかった。カール・ローヴみたいな如何にもといった悪役を登場させるのは、作家生命を縮めているようで心配になる。「偽陽性」が持つ統計的危険について 説明しているときなんかには決してやらないような不手際ぶりだよ。それに、あら探しを始めたら、プロットのところどころに綻びが見えたりするんだけど……

それでも僕は、今年読んだどの本よりも"Little Brother"を推薦する。特に一人でも多くの13歳の子供たち(男の子でも女の子でも)の手に届けたいと思う。

なぜなら、この本には人生を変える力があるから。何人かの子供は(そう多くはないだろうけど)、この本を読み終えたあと、以前と同じではいられないだろ う。それが政治的な変化か、技術的な変化かはわからない。人生で愛する初めての本になるかも知れない。内なるハッカーに語りかける初めての本になるかも知 れない。この本について議論したくなるかも知れないし、否定したくなるかも知れない。コンピュータを解体して、そこに何があるか見てみようとする者もいる だろう。僕はこれを読んでいて、自分が今13歳だったらと願わずにはいられなかった。そしたら街に出て、この世界をもっと良いものに、もっと未知なるもの に、もっと奇妙なものに変えてみせただろう。多少の傷がある作品なのは否定できないけど、この本が持つ素晴らしさ、重要さの前ではまったく問題にならないね。

Journal 2月14日付け

gnomeさんのおっしゃる通り、このところ大した記事もないんですが、だいたいまぁこんな感じということで、先日のバレンタイン・デイの投稿など、ざっくりと訳してみました。

…………………………

ほんとは明日の日曜日にダブリン入りして、その後すぐにインタビューをする予定だった。でも週の半ばで、どうもそれじゃうまくいかないことに気づいた。コララインの映画化とニューベリー賞受賞が重なったおかげで、アメリカでの2週間は朝から晩まで狂ったように動きまわってきた。ダブリンに飛んで、飛行機から降りるやいなや雑誌のインタビューが六つに、テレビのインタビューが一つ。それからダンドラムに移動して映画の紹介と質疑応答のインタビュー……これじゃ、ひどいスケジュールになってしまう。少なくとも、自分の映画の上映中に眠り込んでしまうだろう。

そういういうわけで、一日早く移動することにしたんだけど、これが正解だった。空の旅は快適なもので、隣の席にいたのが何とインターネットの創始者の一人。向こうは執筆業について知りたがり、こちらはインターネットについて知りたいときてるから、食事中も楽しくおしゃべりすることができた。こんなことめったにないんだけどね。ダブリンに到着するやいなや、魔法のようにVIPルームに連れて行かれて紅茶を出され、その後ユニヴァーサルの女性と一緒に車に乗りこんだ。すべての国際空港がこんなふうに行列なしでスムーズに物事が運んだらどんなに素晴らしいだろうかと夢想してしまうね。

我が愛するアンドロイドG1は、ここでは使えない。このブログの読者諸君は覚えてると思うけど、これはGoogleに無料で使わせてもらっている携帯電話だ。ただし、無料の代償として外国の電話サービスには接続できない。だから今は写真と音楽機能しか使えなくて、とても寂しい。昔から使ってるノキアN73は、会話中とかに突然切れたりするエキセントリックな奴なんだけど、アイルランドにいる間はこいつを使うしかないなぁ。それと、この間から携帯で文章を打つ時に表示される単語予測機能がおかしいと思ってたんだけど、どうやら一ヶ月くらい前からオランダ語の単語を予測していたみたいだ。

なにはともあれ、Happy Valentine's Day!
まるでヴァレンタインらしくない、がらんとしたダブリンのホテルですごす誰かさんより。