2009年2月17日火曜日

Journal2月11日付け

どうもはじめまして、Gnomeさんから御招待をいただきましたauto_muttonです。 初めての作家の文章を訳す時は、一人称をどうしようか、語尾をどんな風にしようかと迷ってしまいます。今回は、『スターダスト』のインタビュー記事

(http://movie.nifty.com/cs/interview/detail/071023001842/1.htm)

を参考にして、「僕」に「ですよ」で語らせてみます。優しい感じでゲイマンらしいですね。

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2月11日 さっきエージェントと話していたら、いつの間にかAmazon Kindle のテキスト読み上げ機能をめぐって、長い討論というか議論になってしまったよ。ここにちょっとまとめてみるね。

彼女の見方はこうだ。

Kindleが本を読み上げる行為は、オーディオブックの著作権を(少なくとも何がしかの権利を)侵害している。我々はオーディオブックの権利と印刷された本の権利を別々のものとして販売している。我々は侵害行為を止めさせなければならない。

僕の見方はこう。

人が一冊の本を買うとき、色々な権利も一緒に買い取ってるんじゃないだろうか。声に出して読む権利、誰かに声に出して読んでもらう権利、車の長旅の間に子供たちに読み聞かせる権利、自分で朗読したテープを恋人に贈る権利、等々。Kindleがやってる事はそれと何も変わっちゃいない。ただKindleの声はすごく変だから、誰もオーディオブックと勘違いしたりしないだけだ。無意味な訴訟に金を費やそうという作家グループや出版社があるんなら言っておくけど、そんな事をする金があるならオーディオブックの宣伝に使ったほうがずっと効果的だと思うよ。人の声で語られるということが一体どういうことで、それがどんなに素晴らしいものかってことをね。

誰かに尋ねられるかも知れないから、ここに僕の考えを書いておくよ。

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内容は、先日Amazon.com が発表した電子書籍リーダー「Amazon Kindle 2」のテキスト読み上げ機能について。コンピュータが無機質な声で英語のテキストを読み上げるだけなら、大抵のパソコンに実装されている機能なので、何を今更という気がしますね。

ゲイマンがブログで言及しているのは、Wall Street Journalのこちらの記事にあるAuthors Guildのことでしょう。 “They don’t have the right to read a book out loud,” said Paul Aiken, executive director of the Authors Guild. “That’s an audio right, which is derivative under copyright law.” (http://online.wsj.com/article/SB123419309890963869.html)

こりゃ確かに酷い。「連中に本を声に出して読む権利なんかないんだ」と本当に言ってますね。

投稿:auto_mutton

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